「沖縄の嘉手納基地って、カルフォニア州なんだよ」
という言葉を移住してから何度か聞いたことがあります。
しかも、結構権力というか発言に力を持っているような方までがその事を言っていたので、調べることにしました。
嘉手納基地はカルフォルニアなのか?
都市伝説的なのか?
それでは行ってみましよう。
米軍基地と郵便システム
米軍基地の特別な郵便局
日本に存在するアメリカの軍事施設や関連する場所には、アメリカ軍人とその家族が利用できる特別な郵便局が設置されています。
これは日本とアメリカの間の国際協力に基づいた結果であり、「アメリカ軍関連の郵便物」は、これらの特別な郵便局と日本国内の通常の郵便利用者との間でやり取りされます。
郵便物の収集と分配
日本の郵便局で出されたアメリカ軍関連の郵便物は、東京の国際郵便局または沖縄の那覇中央郵便局で収集されます。
そして、それらの郵便物はアメリカ軍に渡され、日本国内各地の特別な郵便局へと配達されます。
APOという特別な住所表記
ここで重要なのは、これらの郵便物の宛先は通常の住所ではなく、APO(軍郵便局)と呼ばれる特別な表記が用いられるということです。
例えば、嘉手納基地宛ての郵便物には、「KADENA AIR BASE APO 96239」(カリフォルニア州)という表記がされます。
誤解の生まれる土壌
この特殊な郵便物の取り扱い方法から、「沖縄がカリフォルニアにある」という誤解が生じてしまいます。
しかし、これはあくまで郵便物の便宜上のことで、実際の地理的な位置を示しているわけではありません。
基地の日本における実際の住所
当然ながら、これらの基地は日本に位置しているため、日本の住所も持っています。
しかし、基地の広大さを考慮すると、住所は「自治体名+基地名」の形で表現されます。
例えば、嘉手納基地は「沖縄県中頭郡嘉手納町嘉手納」を住所としています。
H2: APO/FPOによる郵便物の配達方法
米軍基地への郵便物の送付方法
アメリカ軍基地に郵便物を送る場合、宛先にはAPO表記を用いた特別な郵便局の住所を記載します。
具体的には、宛名、所属または部隊名、住所、そしてAPO/FPOという特別な表記と5桁または9桁の番号を書きます。
基地による郵便局の違い
基地により、APOの番号が異なるため、異なる特別な郵便局を通じて郵便物が送られます。
例えば、普天間飛行場の住所は “Unit 35031 Box 153 FPO AP 96370-0153″、
海兵隊航空管制群18の住所は “MACG-18 UNIT 37178 FPO AP 96372-7178″となっています。これらはそれぞれ異なる特別な郵便局を示しています。
郵便物取り扱いの影響と日米間の協力関係
郵便物の扱い方は、日本に存在するアメリカの軍事施設がどのように日本とアメリカの間の協力関係に影響を与えているかを示しています。
APO/FPOのシステムは、郵便物が適切な基地に配達されるようにするための重要な機構です。
それはまた、アメリカ軍人とその家族がどこにいても郵便物を送受信できるようにするためのものでもあります。
結論
従って、嘉手納基地がカリフォルニア州にあるという考えは、特別な郵便局(APO/FPO)の住所表記方法による誤解から生じていることが明らかになります。
この誤解を解明することで、日本とアメリカの間の協力関係の一部である米軍基地の存在が、日本国内でどのように機能しているかについて深く理解することが可能となります。
この記事を通じて、読者の皆様に日本とアメリカの間の国際協力の一端と、その下での米軍基地の存在が日本国内でどのように機能しているかについての理解を深めていただければ幸いです。